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「SenseNovaV6.5」――AIを“ツール”から“ヒト”へと進化させる新たなステージへ
2025年7月27日、上海で開催された世界人工知能(AI)大会(WAIC)大模型フォーラムにおいて、SenseTimeは大規模AIモデル「SenseNova」の最新版となるV6.5を発表しました。本バージョンは、AIを単なる“ツール”から“ヒト”へと進化させる大きな一歩となります。
今回のアップデートでは、以下の3点において大きな進化を遂げています。
推論性能の強化
テキストと画像を組み合わせたマルチモーダル思考チェーンを実現し、国際的な先端モデルと同等の水準に到達しました。効率性の向上
モデルアーキテクチャの最適化により、事前学習や推論処理のスループットを改善しました。前バージョンと比較してコストパフォーマンスは3倍以上となりました。エージェントとしての発展
エンドツーエンドでのシナリオ実装を可能とし、実運用環境における価値創出サイクルを完結できるようになりました。
今回、新しくリリースした「SenseNova V6.5」は、画像とテキストを組み合わせた新しい推論プロセスを取り入れることで、推論力と対話性能を飛躍的に向上させました。
また、テキスト推論力およびマルチモーダル推論力において大きく進化し、Gemini 2.5 Pro や Claude 4-Sonnet を凌駕しました。さらに、マルチモーダル対話能力でも Gemini 2.5 Flash や GPT-4o を上回り、あらゆる面で際立った性能を実現しています。
モデルアーキテクチャの進化により、「SenseNova V6.5」はコストを抑えながらも大幅な性能向上を実現しました。具体的には、事前学習の処理速度が20%以上、強化学習の効率が40%、推論の処理能力も35%以上向上しました。性能とコストの両立を高い次元で達成し、前バージョンの「V6.0」と比べてコストパフォーマンスは約3倍に向上しています。
AIは生産力へ:SenseTimeの「Raccoon」、新たなビジネスパートナーとして進化
大規模言語モデルは今や多くの人の仕事を支える存在となっています。しかし、言語モデルだけではAIはまだ「ツール」にとどまっています。日々の業務には、テキスト·画像·動画·Webといった多様な情報を扱う力が求められます。AIが「ツール」から真の「生産力」へと進化するためには、こうしたマルチモーダルな情報を理解し、活用できることが欠かせません。「SenseNovaV6.5」を基盤とした新しい「Raccoon」は、複雑な情報を統合的に分析し、わかりやすいかたちで提示することができます。オフィスシーンにおける“AI生産力”を実現し、仕事の進め方を大きく変えていきます。
教育向けと金融向けのバージョンは、すでに500を超える教育機関や25万人以上の教職員と学生、さらに複数の金融機関で活用されており、学習効率の向上や高度な意思決定を支援しています。ユーザー数は1,000万を突破しました。
「SenseNovaV6.5」はマルチモーダル知能によってAIの可能性を広げ、AGI時代への歩みを加速させています。