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ACE Robotics、ACEエンボディドAIの研究開発パラダイムを発表 エンボディドAIのオープンエコシステム構築を加速

2025-12-18

12月18日、ACE Roboticsは、業界初となるACEエンボディドAIの研究開発パラダイム(以下はACEパラダイム)、初のオープンソースかつ商用利用可能なKairosワールドモデル3.0(以下はKairos 3.0)、およびエンボディド本体に自律的な空間知能を付与するエンボディド・スーパー・ブレイン・モジュールA1を正式に発表しました。
同社は業界パートナーと共に、全チェーンにわたる自主制御・オープン共創型の産業レベル・エコシステムの構築を推進していきます。

ACE Roboticsの名称は「大千世界、晓识万象(広大な世界を理解し、万物の理を見通す)」に由来します。
世界は広大かつ複雑で、多様性と膨大なディテールに満ちています。その中で法則を洞察し理解することこそが、ロボットが世界と精緻に相互作用する前提条件です。
すべてのロボットに“賢い脳”を与えること——それがACE Roboticsの使命です。


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SenseTime共同創業者・執行董事であり、ACE Robotics取締役会長の王晓刚(ワン・シャオガン)氏は次のように述べています。

「ACE Roboticsは、継続的な技術革新を中核に、産業チェーンのパートナーと連携しながら、オープンかつ協調的な産業エコシステムを構築しています。
ACEパラダイム、Kairos 3.0、エンボディド・スーパー・ブレインといったブレークスルーにより、エンボディドAIの大規模な商用化と産業発展を推進し、中国がグローバルな知能技術競争において自主制御かつ未来を先導する発展路線を確立することを目指します。」


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ACE Roboticsには、南洋理工大学、香港大学、香港中文大学などから集まった、世界的にも希少なAI分野のトップ科学者が参画しています。
彼らは環境知能、ワールドモデル、エンボディドモデル領域のパイオニアであり、その継続的な技術革新力は、ACE Roboticsが技術的制高点を確保する原動力となっています。
世界トップクラスのAI研究機関であるMMLabの中核メンバーとして受け継がれてきた革新精神は、デジタル世界と物理世界の境界を打ち破り、エンボディドAIの自律探索の時代を切り開いています。


「人間中心」のACEパラダイムが研究開発の常識を覆すKairos 3.0がロボットに“スーパー・ブレイン”を搭載


人間の知能はデータの中に宿り、データこそがAI進化の根幹です。

AI 1.0(人手アノテーション時代)では、1,400万枚以上の画像を含むImageNetデータセットが代表例であり、一人で全件アノテーションを行えば約10.5年を要します。
AI 2.0(大規模言語モデル時代)では、Common Crawlに代表されるインターネットテキストにより、一人の作業では12万年以上に相当するデータ量へと拡張されました。

しかし、エンボディドAI時代においては、データ量が断然に不足しています。
自動運転分野では、Tesla FSD V14がワールドモデル・シミュレーターの支援により、1日あたり人間ドライバー400万時間(約500年分)相当の学習を実現しています。
一方、現在のエンボディドAI分野における実機データは約10万時間規模に留まっており、従来型の研究開発手法では限界が明らかです。パラダイムの根本から徹底的革新を実現してこそ、発展のボトルネックを突破できます。


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こうした課題に対し、ACE Roboticsは業界に先駆けて、「人間中心(Human-centric)」のACEを提唱して、業界の発展を根本から変革しますACEパラダイムでは、環境型データ収集により年間数千万時間規模のデータ取得が可能となり、さらにKairos 3.0が実データの価値を増幅し、数億時間規模の学習効果を実現します。

ACEパラダイムは、「環境型データ収集 → Kairos 3.0→ エンボディド・インタラクション」
という全工程を貫通する技術体系を構築し、人と物理世界の相互作用法則を研究の出発点とすることで、従来の研究ロジックを根本から更新します。


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ACEパラダイムの中核技術として環境型データ収集技術は、クロスビュー・マルチモーダル装置を用い、視覚・触覚・音声・力学法則など多次元データを統合します。物理レベルでのモデリングと全シーン網羅設計により、エンボディドAIモデル訓練に必要な「人・物・場」全要素の高精度データを提供します。

第一視点・第三視点映像、力触覚情報、運動軌跡、音声といった多様なモダリティを統合することで、エンボディドモデルに必要な相互作用情報を包括的に取得します。


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さらに、時系列整合、インタラクション経路予測、物理的正確性を担保するシミュレーション補正を通じて、収集データを直接学習可能な動的シーンデータへと変換し、データ取得から応用までの全工程を貫通させます。

この技術により、エンボディドAIデータは4つの中核価値を獲得します。


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即時小売倉庫シーンでは、数万種類のSKUをカバーするマルチビュー収集を実現し、仕分けから梱包までの全工程、5段階・13原子動作を網羅し、家庭・小売など多様な環境でも、人の自然動作や物体インタラクション軌跡を高精度で再現し、生鮮食品把持や精密配置といった高度作業も実現しています。

環境型データを基盤として、ACE Roboticsは初のオープンソースかつビジネス利用可能なワールドモデル「Kairos 3.0」を発表しました。物理法則・人間の行動・実機動作を融合することで、機械は物理世界の因果関係を「理解」するだけでなく、長時間にわたる動的・静的なインタラクションシーンを「生成」し、さらには無数の可能性を「予測」できるようになります。


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「マルチモーダルな理解・生成・予測」を実現する世界初のワールドモデルとして視覚、3D軌跡、触覚、摩擦力など多次元入力を通じ、現実世界の物理的法則と人間行動の本質を深く理解し、「何が起きるか」だけでなく「なぜ起きるか」まで理解する思考チェーンを実現します。

マルチモーダル情報の深度融合に基づいて、モデルは長時間・動的インタラクションシーンの生成、クロスボディ一括生成、高い汎化性能、複数進化パスの予測を可能にし、エンボディドAIに高忠実度な仮想訓練環境を提供します。


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12月18日には、Kairos 3.0の製品プラットフォームも正式公開されました。
本プラットフォームは「テキスト生成世界」「画像駆動世界」「軌跡生成世界」などを統合し、
11大分類・54細分類・328タグ、115の垂直業界シーンをカバーし、エンボディドAIの開発ハードルを大幅に引き下げます。開発者は簡単な指示入力だけで可視化タスクシミュレーションを生成・共有できます。

Kairos 3.0は12月18日、全業界向けにオープンソースとして公開されました。ACE Roboticsは、先進的な製品プラットフォームを通じてAPIを全業界に開放し、あらゆる企業が開悟ワールドモデルのツールチェーンを活用できる環境を提供します。これにより、多様な産業分野の発展を支援するとともに、軽量かつカスタマイズ型のエンボディドAI製品の迅速な創出を促進し、アプリケーションエコシステムの拡大を加速します。

また、本モデルはMetaX、BIRENTECH、Sugonなど複数の中国産チップと最適化適合を完了し、性能面で国際トップ水準に迫っています。DeepSeekと中国産チップによる全チェーン型エコシステムがもたらした仮想世界の変革になぞらえ、Kairos 3.0は産業全体のパートナーと共に空間知能のイノベーションエコシステムを構築し、基盤となる計算資源から上位の知能アプリケーションに至るまでの協調的な推進力を形成することで、グローバルな技術競争の構図を再定義します。


エンボディド・スーパー・ブレイン・モジュールA1発表、商用シーン実装を加速


ACE Roboticsは、エンボディド・スーパー・ブレイン・モジュールA1を発表し、業界パートナーと連携し、エンボディドAIのイノベーションエコシステムを共に構築していきます。
ACE Roboticsが有する、ビジョンだけのエンドツーエンドVLAモデルという先進的な強みを基盤に、エンボディド・スーパー・ブレイン・モジュールA1を搭載したロボット犬は、事前に高精度マップを取得することなく、複雑かつ動的で未知の環境に適応することが可能です。
モデルの高度な視覚理解能力と運動計画能力により、ロボットは動的環境下においても、ロバストで安全かつ合理的な経路生成を実現し、真の「自律行動」を可能にします。


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エンボディド・スーパー・ブレイン・モジュールA1はクラウド連携能力を備えており、クラウド側のモデルプラットフォームを活用することで、自然言語指示と画像セマンティクスに含まれる意図関係をリアルタイムに解析します。人間のように複雑な現実世界を理解し、実行可能な中間指令を生成したうえで、下位の制御系がそれを高精度に実行します。これにより、ロボット犬は複雑な環境下においても、自律巡回、追従、障害物回避といった多様なタスクを遂行できるだけでなく、自然言語による指示に基づき、タスクを正確に完了することが可能となります。

さらに、ACE RoboticsはInsta360の全景センシングソリューションと、SenseTimeの「SenseFoundry」汎用ビジョンプラットフォームを統合し、全方位かつ高精度な環境認識システムを構築しました。本システムは10を超える業界をカバーし、150以上のインテリジェントなアプリケーションシーンへの適用を実現するとともに、日常行動の分析から特殊リスクの予兆検知まで、幅広いニーズに対応します。


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上記の優位性を踏まえ、エンボディド・スーパー・ブレインモジュールA1は、設備の高い信頼性が求められる安防、エネルギー、交通、文旅といった分野においても、長期かつ安定した稼働を実現します。これにより、エンボディド知能は真に産業の第一線で実用可能な価値を備えることとなりました。


全産業と連携し、エンボディドAIの自主革新エコシステムを構築


ACE Roboticsは、エンボディドAIロボット本体、チップ、ハードウェア、クラウド、データ各分野のパートナーと連携し、全チェーン型エンボディドAIエコシステムを構築しています。


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エンボディドAIロボット本体分野において、ACE Roboticsは、AgiBot、Galbot、ti5robot、The National and Local Co-Built Humanoid Robotics Innovation Centerなど複数の業界トップ企業と連携し、新たな技術パラダイム、ワールドモデル、ロボットハードウェア間の適応・統合ルートを打通しました。これにより、多様な利用シーンに対応可能なソリューションを共同で構築しています。

チップ分野では、Kairos 3.0が、MetaX、BIRENTECH、Sugon、Rhino、Ai-Imvisionなど、複数の国産チップメーカーの製品との適合を完了しました。これにより、チップ性能を大幅に引き上げるとともに、空間知能エコシステムを構築し、グローバルな技術競争の構図を再定義しています。

ハードウェア分野においては、Insta360、WOLONG、PaXiniなどのパートナーと深く連携し、各社が有するセンシングをはじめとする多様なハードウェア能力を活用することで、ワールドモデルおよびモジュール製品の多視点・動的シーンにおける情報取得能力を強化しています。

クラウドサービスおよびデータレイヤーでは、SenseCore、Tencent Cloud、Volcengine、SenseFoundry、Isuanovaなどのプラットフォームと連携し、研究開発から運用までを支えるフルプロセスの支援体制を構築しています。クラウド事業者の高度な計算資源スケジューリング能力を活用することで中小企業の研究開発コストを低減するとともに、KupasaiやCSCECのデータリソースを基盤として、ワールドモデルのシーン汎化能力を継続的に高度化し、各業界の個別ニーズに迅速に対応可能なソリューションを実現しています。

ACE Roboticsは今後も、技術革新の継続、先進的モデルの創出、知能化アプリケーションの推進、エコシステム連携の深化を通じて、より多くの業界向けエンボディド知能ソリューションの社会実装を加速し、中国におけるエンボディド知能産業のスケール化発展を牽引するとともに、業界パートナーと共に中国エンボディドAIの未来図を切り拓いていきます。

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